赤味噌と白味噌を主体として煮干し(じゃこ)を入れ鍋で煮たて、水分を飛ばし、これを幾つもの丸いボール状の味噌玉にする。そして、少し火で焙ったり、乾燥させたりして保存する。
味噌汁にするときは、この味噌玉に熱湯を注ぐだけで味噌汁になる。非常に素朴な味噌汁だ。祖母はこれに、とろろ昆布を浮かべて(不思議な味噌汁)を作ってくれた。
祖母が他界する数年前にインスタント味噌汁が登場し、不思議な味噌汁VSインスタント味噌汁が私の味覚中枢で対決した。
この勝負はもちろん、科学の粋を集めて人類の味覚を制圧するインスタントの勝ちである。だが祖母は頑としてインスタント食品を受け付けなかった。
中学生の頃は毎朝のように、この(不思議な味噌汁)が登場して煮干しが口の中でゴワゴワし食感的には×だった。
そこで、祖母に改善をお願いしたところ、弁当のおかずにこの味噌玉が入っていた。
「こりゃーダメだぁ、通じていない」と藩政改革ならぬレシピ改革をお願いしたところ、「我家はご先祖様の代から・・・・健康を考えて・・・」と説教がきた。



ところで、こうした味噌玉は戦国時代、すでに携行保存食として作られていたようで、具材に何を入れるかは地方や個人によって可成り違っていたようだ。
戦国時代はシラス干し、干しエビ、煮干し、削り節そして野菜など様々であったようで、当時の将兵は兵糧丸や梅干し芋がら縄などと共に味噌玉も携帯したようだ。
現代人が忘れてしまった味噌玉をはじめとする戦国時代の知恵は、400年以上も日本人の食文化の中に脈々と生き続けていた。
言い換えれば、ごく30-40年前までは、私たちは戦国時代の文化と現代文明を共存させながら生きていたことになる。
近年、化学調味料やインスタント食品の普及によって味は向上したが、日本古来の食文化が徐々に私たちの記憶から消えていってしまった。
喜ぶべきか、悲しむべきか、微妙である。

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国際武術文化連盟(IMCF) 日本甲冑合戦之会・護身術功朗法・門同流兵法 TEL 06-6962-3889 / FAX 050-3371-3211 / E-MAIL koroho_goshin@yahoo.co.jp 功朗法 http://www.koroho.jp/ 日本甲冑合戦之会 http://armoredsamuraibattle.web.fc2.com/
代表 横山雅始
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