2019年 1月吉日

鬼ノ城紀行


皆様、新年あけましておめでとう御座います。


今年も日本甲冑合戦之会をよろしくお願いします。


さて今日は、岡山県の鬼ノ城に来てしまった。


実は、来るまでは意地悪ジジイの本領を発揮して駄々をこねていた。


「行きたくないー!!」「なんで、毎年、正月に山城に行く羽目になるの? 去年は愛知県の山城。寒風の中、某番組のロケで3日間も冷凍され、解凍されたのは4日目」「今年は岡山県の山城かぁ〜。」


私のそんな思い、こんな思いを、周囲の人たちは、うまーく無視してやって来たのが鬼ノ城??? 今日は流石に、足、重いわ! 昨日は備中松山城に登ったのだから!


そして目に飛び込んできたのが、中国や朝鮮半島の城。大陸の様式そのまま。「え〜!? この古代山城、インバウンドの置き土産??」
土塁はコチコチと土を突き固める工法の版築土塁。中国の万里の長城みたいな感じ。


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しかし、日本の土は中国大陸のように黄土を大量に含有せず、石灰や藁などを混ぜて固めなくては強度が保てない。しかも雨の多い国だ。そこで日本では版築の技術は、土塁ではなく寺や城などの土塀構築に使われた。日本では版築土塁を大規模に用いた山城は珍しく、ほとんどが石積みだ。


この古代山城、きっと製鉄技術を持った朝鮮半島の人たちが造ったに違いない。鍛冶場の跡があるはずでは? やはり! 近年、12基の製鉄炉が発見されていた。


説明書には須恵器なども発見されたとある。しかし、日本で制作された須恵器なのか、朝鮮半島から持ち込まれた陶器なのか?? いずれにしても6〜7世紀ごろの山城らしい。


近くを流れる血吸川の名は、鉄錆で赤くなった川ということだろうか。


版築土塁には現代文明の鉄が、崩落を防止すべく埋め込まれている。


築城目的、築城者、築城年が謎のまま、鬼ノ城は現代文明に支えられ、古代のロマンを留めている。

国際武術文化連盟(IMCF) 日本甲冑合戦之会・護身術功朗法・門同流兵法 TEL 06-6962-3889 / FAX 050-3371-3211 / E-MAIL koroho_goshin@yahoo.co.jp 功朗法 http://www.koroho.jp/ 日本甲冑合戦之会 http://armoredsamuraibattle.web.fc2.com/


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